オリバー・ストーンとは



はじめに

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ウィリアム・オリバー・ストーン(1946年9月15日ー)
アメリカ合衆国の映画監督、脚本家、プロデューサ。 特に社会派の映画監督として有名。映画「プラトーン」(1986年)と「7月4日に生まれて」(1989年)で二度のオスカーに輝く。
ベトナム戦争とオリバー・ストーン
ストーン監督はアメリカ合衆国ニューヨーク市に生まれ、そこで育ちます。彼の母方の祖父母はフランスのパリに住んでいました。彼らはパリ郊外のラ・フェルテ=スー=ジョアールという町にホテルを持っていて、ストーン青年はよくここで夏休みを過ごしたそうです。17歳の時にはパリにある砂糖・ココアの商品取引所でアルバイトをした経験があるそうです。この体験は後の彼の作品「ウォール街」(1987年)に影響を与えています。 その後イェール大学へ進学しますが18歳で停学し、南ベトナムのサイゴンで6ヶ月間、高校生に英語を教えました。その後暫く太平洋を航行するアメリカ合衆国商船の機関室の清掃係などとして働いた後、復学しますが結局は大学を中退します。 そしてベトナム戦争の只中である1967年4月、20歳の時に彼はアメリカ合衆国陸軍に従軍し、ベトナムにおける戦闘任務に志願します。彼がはじめに所属していたのは歩兵師団でした。その任務中に彼は2度負傷します。その後第一騎兵師団に加わりパトロール任務に従事します。その後再び自動車化歩兵部隊に移ります。これらの任務における功績に対し、彼は軍からブロンズスターやパープルハートを貰っています。 このベトナム戦争での経験が後の彼のキャリアに非常に大きな影響を及ぼす事になります。
 
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オリバー・ストーンの名を一躍世に知らしめたのが1986年公開の「プラトーン」です。 それまで戦争映画が戦場のヒーローを描く傾向が強かったのに対し、「プラトーン」では精神的に追い詰められた兵士達の人間的な弱さや傲慢さをリアルに描いています。この作品に端を発し、ストーン監督はベトナム戦争を題材にした映画をこの他に2本監督しています。「7月4日に生まれて」(1989年)、そして「天と地」(1993年)です。「7月4日に生まれて」は実在のアメリカ人青年ロン・コービックがレスリングで挫折し、自分の輝ける場所を求めてベトナム戦争に参戦し、その結果下半身不随となって自暴自棄となり、自分や祖国アメリカの生きる道を見失う苦悩の様子がリアルに描かれています。「7月4日に生まれて」では「プラトーン」に続いて2度目のアカデミー最優秀監督賞を受賞します。また「天と地」では実在するベトナム人農家の女性が北ベトナム軍とアメリカとの激しい戦闘に巻き込まれ翻弄される姿を描きました。

社会派と呼ばれる理由
オリバー・ストーン監督を現在の不動の地位にまで押し上げたのは何も戦争をテーマにした作品だけではありません。「ウォール街」(1987年)では現代のアメリカの金融資本主義の光と影をスリリングに描きました。 「トーク・レディオ」(1988年)では実際に暗殺されたテキサス州のあるラジオ局パーソナリティを主人公に置き、彼を通してアメリカ社会の抱える人種、ドラッグ、ロックンロール、銃、暴力などの様々な問題を描いています。そして「JFK」(1991年)ではケネディ暗殺の真犯人はオズワルドでは無く、アメリカ合衆国の軍産複合体であるという当時としてはセンセーショナルな視点を社会に提示し、真実と正義の尊さを訴えました。「ワールド・トレードセンター」(2006年)では2001年9月11日のアメリカ合衆国における同時多発テロ、所謂9.11を題材にし、テロによって崩落した貿易センタービルからの実在する消防士の生還劇を忠実に描いています。

幅広いテーマ
ストーン監督のすごさはとにかく扱う題材が幅広い事です。上記に述べてきたような戦争、社会、政治と言ったテーマに止まらず、「アレキサンダー」(2004年)では上映時間3時間に及ぶ骨太の歴史伝記物を作り上げました。






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